貸金業者ってなんか怖いイメージを持っている方が多いと思います。そういった映画やドラマがありますからね。会社によって雰囲気は違うとは思うのですが、そして、もうかなり昔の話なので今とはまた違うかもしれないのですが、映画やドラマで想像する貸金業者のイメージを多少和らげた感じでした。
会社の雰囲気についてもう少し詳しく
私が勤めていた貸金業者は少しさびれたビルの2階にありました。繁華街のさびれたビルのためか、会社の雰囲気も少し暗い感じがしていました。今の貸金業者の多くは、明るく綺麗な所が多いと思いますが、そんな感じではありませんでした。
女性社員は表向きの事務仕事やATMの管理、雑務等をしていました。男性社員はどういった仕事をしていたのか詳しくは分かりませんでしたが、「ややこしい仕事」をしているという話でした。「借金」はナイーブであり、少し話しがこじれるとかなりややこしくなる事も多いものですので、そういった何かしらのトラブルがあった場合には、男性社員が担当するようになっていました。
ですから女性社員の印象としては、会社の看板と言うこともあり明るくニコニコしていましたが、男性社員はどちらかと言うと「陰」という感じでした。今思うと、ピリピリしていたんじゃないかなと思います。そして、どことなくドスのきいた雰囲気がありました。色んな修羅場潜り抜けてきたのかもしれません。
だから、普通の会社の雰囲気とはちょっと違うと思います。
返済できない人にはどのような取り立てを行ったのか?
私がサラ金会社で働いていた時の仕事の1つに、『督促の架電(電話)』の仕事がありました。つまり皆さんだいたい返済日は25日~月末までの間の人が多かったですが、その返済日が過ぎると、データとしてズラッと返済が遅れている人として出てきます。そのデータは、返済日、何日遅れているか、名前、住所、電話番号等が出てきます。そして、そのデータに基づき架電をするのです。
1日位でしたら、忙しいのでATMに行けなかったのかな?という感じで、積極的には架電はしません。電話をしても「今日今から行こうと思ってたんです」という感じの返事があります。
2~3日遅れの人に電話をすると、大抵「あ。忘れてた、すぐに入金します」という返事が返ってきます。4~5日、1週間、10日と、だいたいこれくらいの区切りになりますが、1週間位遅れた人も大体「忘れてた」という返事が返ってきます。
これが、10日以上になってくると、何らかの事情があったり、つながらなくなってきたりします。そんな中、1ヵ月延滞している人もいました。全然つながらなかったのに粘り強くかけていると、ふっと電話がつながったりすることがあります。
しかし、これは普通の督促の話です。だんだん、期間が長くなるとそのリストから名前がなくなります。そうなると、上の人が直接督促をするという事になります。それ以上は、私の具体的にどのような督促をしているのか分かりませんが、私たちは遅れている人のリストが情報として上がってくるので、それに基づき、片っぱしから架電するという感じでした。
その会社は存続しているのか?
今、大手のアイフルやアコム等でも銀行との提携をされたりしていますよね。アイフルさんは東証一部上場されていますし、アコムさんは三菱UFJフィナンシャルグループのようです。そういった、肩がきと言いますか「銀行との繋がり」があるとダークな部分が無いように感じます。銀行系の会社と提携等をしていたり、上場していると「しっかりした会社だ」「とりたて等も怖くないだろう」っていう印象ですよね。
私が勤めていた会社は名前が変わり、今は民事再生法の手続きをしてもう今ありません。
債権だけです。上記の超大手金融会社のように、銀行系の会社との提携等がなく時代の流れに乗り切れなかったという事でしょうか。
一時は、かなり沢山の貸金業者が乱立してました。ところが、今は金融規制が厳しくなり、取り立て等の規制も厳しく、貸金業だけやっていこうとするのは、なかなか難しい点も多いのでしょう。私が勤めていた頃には、全国展開をしていた位の規模の会社でしたが、金融関連の法律や時代の流れには乗れず、倒産してしまったという事です。
以前の金利よりも、金融規制が厳しくなってからの金利の方が格段に少なくなっています。私が借金生活を送っていた頃の遅延延滞金利は40%でしたから、そんな時代からすると今の延滞金利29%位だったら、それは、売上とされる金利が減り、経営も難しくなるのは目に見えて分かります。
一時は全国展開をしていたような比較的大手の貸金会社でも今はもうありません。規制が厳しくやりにくくなったという事でしょう。
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